初夏の花咲く日本ピラミッドの峰 葦嶽山(815m)

広島県庄原市本村町

2007年5月27日(日)   仁王さん夫妻+恵比寿さん夫妻+歓喜天さん+チャコ&門久

 

 

 

 

〈タニウツギ:今が盛りとばかりに咲き誇っていました〉

 

 

葦嶽山は2万3千年前のピラミッドであった

昭和9年に特異な歴史家酒井勝軍氏が宣言した。

今もこの説を信奉しておられる方々が結構いらっしゃるようだ。

そんな葦嶽山に今年もこの季節に足を印した。

その目的は、先ずは登山・・・、

それに加えて春から初夏の山の幸を授かるためである。

 

《山行記録》

野谷ルート登山口10:10・・・・1052東屋(鞍部)11:07・・・・11:22鬼叫山(800m)11:28・・・・11:33鞍部11:34・・・・11:42葦嶽山(815m)12:37・・・・12:42烏帽子岩12:51・・・・12:58葦嶽山(815m)13:02・・・・13:12鈩原山分岐(鳥居)・・・・13:56鈩原山ルート登山口・・・・14:36灰原越駐車場・・・・15:46野谷ルート登山口

〔総所要時間:5時間36分  *主に山の幸との出合いを求めての山行であったため、所要時間等は登山目的での利用には不適です。

 

 

10:10 野谷ルート登山口

国道432号線の庄原市赤川から帝釈峡へ行く県道23号線に入り本村川沿いに東に進む。中国道を2度潜った直ぐ先に「日本ピラミッド」の標識が右手を指しているので、それに従う。1キロメートル足らず行くと葦嶽橋があり車道が大きく右に曲折する。その橋の手前から左手に入る細い道があり、その入口に「日本ピラミッド(野谷ルート)」の標識がある。その細い道を約500メートル進むと登山口となる駐車場に出る。10台程度の駐車が可能である。簡易トイレと案内板がある。東屋もあったが、今は崩壊してしまっている。

 

 

 

〈野谷ルート登山口に立つ「日本ピラミッド」の案内板〉

〈暫し杉の美林の中を登り行く〉

 

 

登山口 で野谷川の支流に架かる橋を渡る。あとは渓流沿いに敷設されたよく整備された登山道を登って行く。最初は杉林の中を行くが、やがて新緑の美しい自然林となる。幾度か渓流を渡る。渓谷を登り詰めると、最後は急坂となって稜線上に登って行く。

 

 

 

〈幾度も渓流を渡渉する〉

〈渓谷を登り詰めると最後の急坂が待つ〉

 

 

10:52〜11:07 鞍部

  登山口から約40分で葦嶽山と鬼叫山(ききょうざん)の間の鞍部に登り着く。そこにはベンチと東屋があり、休憩するに最適のところだ。ここに荷物をデポして鬼叫山へピストンすることにした。

 

 

 

〈葦嶽山と鬼叫山の間の鞍部には休憩用の東屋が建つ〉

〈鞍部にも日本ピラミッドの案内板が立っている〉

 

 

11:22〜11:28 鬼叫山(ききょうざん・800m)

 鬼叫山に登り始めと直ぐにドルメン(供物台)に出合う。そこからピラミッド本体といわれる三角形をした葦嶽山が遥拝できる。直ぐ上部には獅子岩、方位石、鏡岩、更には神武岩といった巨岩群が控えている。これらの岩を一巡してから、更に笹の被さる山道を登って鬼叫山山頂へ登った。昨年に比べると、笹で覆われた頂上部は登山者によく踏まれていた。

 

 

 

〈鬼叫山への登攀路から葦嶽山を遥拝する〉

〈ドルメン:供物台といわれている岩〉

 

 

 

 

 

 

 

〈獅子岩〉

 

 

 

 

 

〈神武岩、かつては幾本も並んでいたらしい〉

 

 

 

 

 

 

〈鬼叫山の頂上へは笹を掻き分けながら登る〉

〈鬼叫山の頂上の樹の上にあった熊棚ならぬ鳥の巣〉

 

 

11:33〜11:34 鞍部

  鞍部に戻って、再び荷物を背負って葦嶽山へと向かった。

 

11:42〜12:37 葦嶽山(815m)

  鞍部からの急坂を一気に登って葦嶽山の頂上に到達した。我々以外に誰もいない頂上広場で昼食を摂ることにした。頂上からは遥か吾妻山・比婆山連峰が望めるのであるが、この日は濃い黄砂に覆われて本村の谷を挟んだ大黒目山までしか眺望出来なかった。

 

 

 

〈葦嶽山の頂上にある日本ピラミッドの解説〉

 

 

 

 

 

〈黄砂で吾妻山・比婆山の連峰は望めず、大黒目山までであった〉

〈鞍部を挟んだ鬼叫山(800m)〉

 

 

12:42〜12:51 烏帽子岩(観音岩)

  昼食後に今年も急坂を下って北面の山裾にある烏帽子岩を見物に行った。岩の周囲の繁みが刈り込まれており、岩の前で写真撮影が可能な程度の空地が確保されていた。岩を見てから、再び頂上に引き返した。

 

 

 

 

 

 

〈烏帽子岩(観音岩):葦嶽山の北面の山裾にある〉

 

 

 

12:58〜13:02 葦嶽山(815m)

  頂上に戻って直ぐに下山を開始した。鷲岩の脇を下り灰原駐車場へ続く尾根道を暫らく行き、鳥居のある鈩原山分岐から鈩原山への尾根筋の道を採った。この道は鈩原山の頂上へは上らず裾をトラバースする。頂上へは今年2月に軽い薮漕ぎをして登った。この日は道なりに初夏の山の幸などを物見しながら下って行った。

 

 

 

〈葦嶽山頂上直下にある鷲岩〉

〈鈩原山分岐に建つ鳥居、「奴国の大王」とある〉

 

 

 

 

 

〈広々とした備後の丘陵地の眺望も黄砂でここまでであった〉

 

 

 

 

 

〈今年2月に登った鈩原山(781.7m)、この日はこの裾を巻いた〉

〈鈩原山ルートの登山口、ここで林道に出合う〉

 

 

13:56 鈩原山ルート登山口

  鈩原山分岐からはのんびりゆっくりと山の幸などを物見しながら下り、やっとこのルートの登山口の林道に出た。ここからも灰原越から来る林道を歩くが、そこものんびりゆっくりと歩いた。

 

 

 

〈灰原越:左へ行けば灰原登山口、直進すれば総領町へ行く〉

〈素晴らしい枝振りの松がある野谷集落最奥の民家〉

 

 

 

 

 

〈野谷集落の最上部から集落を見下ろす〉

 

 

15:46 野谷ルート登山口

   灰原越から植林の中を蛇行する車道を歩き、野谷の集落を下って野谷ルートの登山口に還った。この間にも、至るところに我々の関心を引くものがあり、歩行スピードは加速することは決してなかった。

 

 

〔山行所感〕

  恒例のこの時期の葦嶽山行、今年も無事終了した。昨年は冬場の大雪で路傍の潅木も人が立ち入り易いほどにまだ倒れていたが、今年は反対に雪が少なかったが故に、路傍の潅木も雑草も大きく伸びて、その中に蛇の姿なども見えてなかなかにブッシュの中には入り難い状態となっていた。冬の間の積雪がいかに春以降の自然の営みに大きな影響を残すかを理解出来た気がした。それでも多くの山野草や花木を見ながらの、また山の幸を目にし、手にした山行であった。広島県下で最も遅く春の山の幸に巡り会うことが出来るこの山域、来年以降もまた訪れることになるであろうと思い。

 

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葦嶽山の花々

 

 

 

 

チゴユリ

(ユリ科チゴユリ属)

シライトソウ

(ユリ科シライトソウ属)

 

 

 

 

 

タチシオデ

(ユリ科シオデ属)

コバノガマズミ

(スイカズラ科ガマズミ属)

 

 

 

 

 

ツクバネウツギ

(スイカズラ科ツクバネウツギ属)

ウツギ

(ユキノシタ科ウツギ属)

 

 

 

 

 

ヒメハギ

(ヒメハギ科ヒメハギ属)

ニシキギ

(ニシキギ科ニシキギ属)

 

 

 

 

 

ヤマツツジ

(ツツジ科ツツジ属)

ベニドウダン

(ツツジ科ドウダンツツジ属)

 

 

 

 

 

ハナニガナ

(キク科ニガナ属)

ヤブウツギ

(スイカズラ科タニウツギ属)

 

 

 

 

 

ミツバチグリ

(バラ科キジムシロ属)

ホウノキ

(モクレン科モクレン属)

 

 

 

 

 

タニウツギ

(スイカズラ科タニウツギ属)

ノアザミ

(キク科アザミ属)

 

 

 

 

 

 

ウマノアシガタ(キンポウゲ)

(キンポウゲ科キンポウゲ属)

 

 

 


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