ツキノワグマとの遭遇レポート
日 時 : 2007年6月10日(日) 午後4時
場 所 : 尾崎沼土手(
雨と霧の天狗石山から早々に下山して、初夏の花々の咲く旧
熊に遭遇した時の模様を速報します。 熊に遭ったのは、本日午後4時頃、芸北の尾崎沼を左回りで一周し土手の上に還ってきた時でした。当方は、家内と二人。熊鈴を持っていました。多分池の土手にいた熊(最初は2頭と思っていましたが、多分1頭だけだったのでしょう)が、我々の音に気付いて土手下の湿地の繁みに逃げようとしているのに気付きました。熊はこちらを見ながら逃げており、目が合いました。距離にして約10mといったところでしょうか! 湿地に入って熊は直ぐに大きな繁みの中に入りました。(繁みの中に隠れる熊の写真はその時のものです。) 遭遇直後は、熊は2頭いて、もう1頭が手前の繁みに隠れて我々を窺っていると思い込んでいたことから、土手を横切れば直ぐに帰路に就けたものの、隠れている熊に近付いてその直ぐ上を通らねばならず、それは危険と回ってきた尾崎沼を反対方向に回って帰りました。 帰路に遊歩道から湿地の繁みの中を観察してみると、何やら食べている大きな1頭が見え、こちらの鈴の音に気付くとこちらを窺うように見ていました。(もう一枚のピンボケの写真がその時のものです。) 特に、怖かったということはなかったのですが、熊を興奮させないように注意した積もりです。しかし熊鈴は必携ですね。 |
〔顛 末〕 翌日(2007年6月11日(月))に北広島町役場芸北支所に熊目撃情報を提供しました。担当者の方がおっしゃるには、尾崎湿原やその周辺では熊がよく出没するとのことで、特に珍しいことでもないようです。ここの熊は、「日中でも出てくる」、「近くの民家まで足を延ばしている」、「人間には比較的慣れている」、「可愛いようだが野生の熊なので注意」、こんな言葉が続きました。
現地で、何人かの観光客に情報提供しましたが、それまでは皆さん当然に直ぐ近くの繁みに熊がいてこちらを窺っていることを知らずに遊歩道を歩いていた訳です。こんなことが毎日展開されているのかも知れません。やはり、ここは熊には十分注意ですね。
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尾崎沼・尾崎湿原
熊に遭遇したとは言え、尾崎沼を中心にした尾崎湿原は今や八幡湿原の中核を担う存在で、かつては八幡高原全体がこうした湿原であったことを思うと貴重な自然資産(「遺産」という言葉は適切ではありません)であると思えます。湿原全体には初夏の花々が咲き始め、美しく爽やかな光景が楽しめます。お口直しにどうぞご覧下さい。
尾崎沼は、「沼」とは呼ばれていますが、元は湿原でそこに造られた溜め池とのことです。土手からこの池を周回する遊歩道が設けられています。標準時間30分で一周出来るとの案内がありました。熊鈴を持ってお出掛け下さい。
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<尾崎沼> |
<沼を周回する遊歩道> |
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<沼の周囲にも湿地が拡がる> |
<沼の周りではレンゲツツジが美しい> |
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〈沼の水面にはコウホネが咲く〉 |
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尾崎沼の下流には、尾崎湿原が拡がっています。遭遇した熊もこの湿原の潅木の中に隠れました。ここにもレンゲツツジが数多咲いています。更に下流へ行くと菖蒲畑が開かれています。菖蒲の花期はもう終盤ですが、替わって今はスイレンやコウホネが水の中で花開いていました。
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〈カラフルな湿原の花々〉 |
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<数多のスイレンが咲く> |
<こちらはコウホネ> |
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〈湿原の入口には「熊注意」の看板も出ています〉 |
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尾崎湿原の花々
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バイケイソウ (ユリ科ショロソウ属) |
サワフタギ (ハイノキ科ハイノキ属) |
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タチシオデ (ユリ科シオデ属) |
ササユリ (ユリ科ユリ属) |
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レンゲツツジ (ツツジ科ツツジ属) |
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アマドコロ (ユリ科アマドコロ属) |
コウホネ (スイレン科コウホネ属) |
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スイレン (スイレン科スイレン属) |
ハナショウブ (アヤメ科アヤメ属) |
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カンボク (スイカズラ科ガマズミ属) |
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