頂上のオオヤマレンゲを訪ねて 猿政山(1,267.7m)
2007年6月23日(土) 増長天さん夫妻+仁王さん夫妻+門久
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「天女の舞い」:満開のオオヤマレンゲ |
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今年も猿政山山頂のオオヤマレンゲを訪ねたいと思っていた。
仁王さん、増長天さんも初めての猿政山であるがそれぞれご夫妻で行きたいという。
天狗石山でオオヤマレンゲの咲き具合などを事前に観察し、
また少しでも良い天気の下で登りたいと天気予報の推移も気にしながら過ごしていた。
そして、梅雨の合間の晴れ間が期待出来るこの日をその期日として、
広島から長駆県境を越えて、登山口となる
残念ながらチャコは別途用件が出来て参加出来なかった。
昨年の猿政山々行(2006.6.17) ←ここをクリック下さい
《山行記録》
内尾谷(最奥の民家)9:58・・・・10:13林道鎖止め・・・・11:11「みとの恵泉」11:17・・・・11:26林道終点・・・・11:36県境尾根・・・・11:43
1,077m峰・・・・11:50鞍部・・・・12:15(休憩)12:20・・・・12:28稜線・・・・12:37猿政山(1,267.7m)(オオヤマレンゲ見物、昼食)13:38・・・・13:45稜線・・・・14:11鞍部・・・・14:25県境尾根・・・・14:34林道終点14:43・・・・14:50「みとの恵泉」15:00・・・・15:50林道鎖止め・・・・16:05内尾谷(最奥の民家) 〔総所要時間:6時間07分、昼食・休憩等:1時間31分、正味所要時間:4時間36分〕 |
9:58 内尾谷(最奥の民家)
広島から仁王さんの自動車に便乗させてもらい、ずっと一般道を走って約2時間半で登山口の内尾谷に到着。谷の一番奥の民家の庭に車を停めさせてもらった。たまたま町から来られていたご当主に駐車のお許しを戴いて、いざ猿政山へ向けて出発した。
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〈内尾谷の最奥の民家の庭に自動車を停めさせてもらった〉 |
〈林道を歩き始めるとこの看板に出合う〉 |
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10:13 林道鎖止め
民家を出てから林道を歩くこと約15分程で車止めの鎖を越えた。昨年までとは違って林道は整備されており、車止めの手前まで自動車で上って来るのも容易になっているようであった。この後は、延々と林道歩きが続く。林道から見る猿政山方向も、内尾谷の先の鯛ノ巣山や大万木山方面も霧の中であった。天気が好転してくれるのを願うばかりであった。
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〈林道の車止めの鎖〉 |
〈見上げると山頂方向は霧の中であった〉 |
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〈長い林道歩きの間、稜線付近の霧は晴れる気配がなかった〉 |
〈路傍にモリアオガエルの卵があった〉 |
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〈険しい崖に懸かる滝、梅雨時期には水量豊富だ〉 |
〈卯の花咲く内尾谷と霧に隠れた大万木山〉 |
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11:11〜11:17 「みとの恵泉」
林道を一時間以上歩いて飽きてきた頃に、路傍に「みとの恵泉」という岩清水が湧いている。透き通った水がコンコンと湧き出ており、飲んでみると文字通りに甘露だ。ここで暫し休憩を取った。
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〈林道は時折崩落している、通過時には要注意である〉 |
〈地域の人達に護られている「みとの恵泉」の岩清水〉 |
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11:26 林道終点
2時間弱の林道歩きを予定していたが、1時間半で林道終点に到着した。ここから樹間に入り、ガレの多い急坂を10分間ほど県境尾根に向けて登る。県境の尾根に出ると、笹が繁りブナなどの広葉樹が見事だ。1,077mピークなどの小ピークをいくつか越えて猿政山々塊の急坂までは暫し平和な尾根歩きだ。
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〈林道が終わり道標に従って樹間に入る〉 |
〈県境尾根は見事な笹と広葉樹の森だ〉 |
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11:50 鞍 部 (ここから長い胸突きの急坂が始まる)
笹を軽く掻き分けて県境尾根を平穏に辿った後には、これぞ内尾谷からの猿政山名物と呼んでもいい頂上稜線直下の胸突きの急坂が待っている。前日まで雨が降っていたこともあって、クロボクの踏み跡然とした登山道はよく滑った。しっかりと掴まるものとてない所も多く、この道を登るのは苦心惨憺、艱難辛苦である。しかし、典雅な天女の舞いを見るためには、ここを登り切らねばならない。
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〈猿政山名物!胸突きの急坂を登る〉 |
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〈急坂の途中の樹間から吾妻山、比婆山連峰を望む〉 |
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12:28 頂上稜線
胸突きの急坂を登り切るのに30分間以上かかった。頂上部から南の
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〈頂上稜線の樹々の切れ目から高野、口和方面の山並が望める〉 |
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12:37〜13:38 猿政山(1,267.7m)
頂上部には我々以外に3組の登山者の姿があった。うち2組は我々と同じ内尾谷から登って来た人達で、もう1組は
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〈一等三角点のある猿政山の頂上広場〉 |
〈地元の小学校の校歌が刻まれた頂上の指導標〉 |
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〈曇空で北東方向の大山は雲の中、船通山が微かに望めた〉 |
〈南東方向には吾妻山の大きな山体が横たわる〉 |
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〈〈「天女の舞い」と称されるオオヤマレンゲ〉 |
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〈こちらは「天女の歌声」が響いていそうな感じ!〉 |
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〈満開のオオヤマレンゲ、天女の衣も満帆だ!〉 |
〈熊のプーさんか! それとも 唄う天女か!〉 |
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13:45 頂上稜線
頂上稜線から胸突きの急坂を今度は下る。滑るクロボクは下りで牙を剥く。ここは要所要所に張られたロープが大いなる味方になってくれた。しかし「ロープに頼り過ぎるな!」が鉄則。三点支持を忘れないように慎重に下るに限る。
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〈胸突きの急坂途中から北に延びる県境尾根を望む〉 |
〈胸突きの急坂周辺も濃密な広葉樹の森だ〉 |
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14:11 鞍部
よく滑る急坂を下り切ってホッとした。暫くはブナなどの広葉樹の間を笹を分けて行く尾根歩きだ。
14:25 県境尾根
県境尾根から林道へ下る。ここの急坂とガレ場がこのルート最後の難路だ。ここを抜ければ、長い林道歩きが待っているだけである。
14:34〜14:43 林道終点
林道に出て緊張の糸が緩む。天気も回復してきたようだ。時折陽が射して来た。ここは、眺望を楽しんだり、山蕗などの山菜を少しだけ頂きながら林道を下って行くだけである。途中「みとの恵泉」で岩清水もペットボトルに頂いた。
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〈午前中霧に隠れていた猿政山頂上部も谷の奥に聳えていた〉 |
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〈内尾谷の正面には鯛ノ巣山(1,026.4m)が控えている〉 |
〈目を西に転ずれば大万木山(1,218.0m)の大きな山体が聳える〉 |
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〈手前は内尾谷の最奥部、遥か先は大万木山から毛無山の稜線〉 |
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15:50 林道鎖止め
16:05 内尾谷(最奥の民家)
のんびりと歩いて、頂上から約2時間30分かかって駐車場所に無事に帰ってきた。上りの約2時間40分とそんなに変わらない所要時間となっていた。駐車させて頂いた民家のご当主の自動車はもうなかった。町に帰られたのであろう。
〔山行所感〕
猿政山は登ろうと思うといつも何故か肩に力が入る。今回もオオヤマレンゲの開花時期を捉える必要があったとは言え天狗石山へ事前探査まで行った。広島から遠く、また頂上稜線下の急坂を登る緊張感が身構えさせるのかも知れない。登ってみると、登り甲斐、歩き甲斐のある山であったといつも思うが、今回も同じであった。猿政山は大袈裟に言えばいくばくかの畏敬の対象となる山である。
ところが今回頂上でお会いした麓近くから写真を撮りに来られたという方から、「広島から来るんだったらいいルートを教えてやろう」と
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猿政山の花々
(2007年6月23日)
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シモツケ (バラ科シモツケ属) |
キツリフネソウ(黄釣船草) (ツリフネソウ科ツリフネソウ属) |
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ヤマアジサイ (ユキノシタ科アジサイ属) |
アカショウマ (ユキノシタ科チダケサシ属) |
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コナスビ(小茄子) (サクラソウ科オカトラノオ属) |
ヤマボウシ(山法師) (ミズキ科ミズキ属) |
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コアジサイ(小紫陽花) (ユキノシタ科アジサイ属) |
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ギボウシ (ユリ科ギボウシ属) |
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サンカヨウ(山荷葉) (メギ科サンカヨウ属) |
コバノフユイチゴ (バラ科キイチゴ属) |
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ギンリョウソウ (イチヤクソウ科ギンリョウソウ属) |
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ヤグルマソウ (ユキノシタ科ヤグルマソウ属) |
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オオヤマレンゲ(大山蓮華) (モクレン科モクレン属) |
サワフタギ (ハイノキ科ハイノキ属) |
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ヤブデマリ(薮手毬) (スイカズラ科ガマズミ属) |
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ミヤマキケマン (ケシ科キケマン属) |
ウツギ(空木) (ユキノシタ科ウツギ属) |
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マムシグサ(蝮草) (サトイモ科テンナンショウ属) |
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(花の同定はやはり苦手です。全く判らないものもあり、また誤りや勘違いがあるかと思います。ご先達の皆様のご教示をよろしくお願いします。)