晩夏の山野草咲く沢を登る
2007年8月26日(日) 門久が登山隊に参加
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〈このキレンゲショウマを求めて沢を奥へ奥へと遡上する山行となった〉 |
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Kさんの主宰する登山隊に門久が参加して県北の険しい渓流(沢)を歩いてきました。
「ガイドブックに記載のない涼しい沢に出かけ、山野草に癒しを求めます」と案内があったが、
湿度の高い渓流での慣れない沢歩きに、ちょうど体調不良が重なり昼食前頃にはバテバテになってしまいました。
遡行の間に多くの山野草に出合えましたが、
遡行の後半はこの花だけが目的となっていた感のあったキレンゲショウマに昼食後にやっと出合うことが出来、
また元気百倍、朝と同じく元気に下山出来ました。
今回の山行は希少植物の探索のようになってしまい、
残念ながら場所を特定できないように注意しながらレポートせざるを得ません。
《山行記録》
駐車場所9:45・・・・9:47渓流入口探索10:01・・・・10:07渓流入口・・・・12:33昼食(広い沢の岩盤上)12:51・・・・(キレンゲショウマ探索)・・・・昼食場所13:12・・・・14:46渓流入口・・・・14:57駐車場所 |
10:07 目指す渓流の入口が分からず暫しその探索に時間を費やしたものの、何とか見付けていよいよ沢登りの開始である。
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〈渓流の取付きは得てして険しいものだ〉 |
〈浮石の多い川床を行く〉 |
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遡行を始めると直ぐに珍しい山野草に出合い始めた。
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〈クロタキカズラ(クロタキカズラ科)の実だろう〉 |
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〈シソ科の花のようだが、名前は?〉 |
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この日の三大目的の一つの「イワタバコ」が次々と現われた。
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〈大きな岩にしっかりと根をはったイワタバコ(イワタバコ科)〉 |
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〈葉がタバコの葉に似ていることからその名が付いたという〉 |
〈渓流の水滴を浴びながら咲くイワタバコ〉 |
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水が伏流して涸れ沢となった渓谷を登り続ける。
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〈涸れ沢だが浮き石多く油断大敵だ!〉 |
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〈険しい沢は傾斜面を巻いて行く〉 |
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かなり高度が上がってきた頃、
沢の両脇の傾斜面の羊歯の中に三大目的の二つ目をなるナツエビネの花を見るようになった。
見れば見るほど可憐な花だ!
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〈華奢だが可憐なナツエビネ(ラン科)〉 |
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〈どうだろう、この可憐さは・・・!〉 |
〈「護ってやりたい」とおう気持ちにさせる花だ!!〉 |
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〈これは大きな岩の上に根を張った立派なナツエビネの株〉 |
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沢を登るほどにまた地表に水が現われて大きな滝を形成したりする。
かなり上がってきたが、三つ目の目的となったキレンゲショウマはもう花期が終ったのか
なかなかその花を見ることができない。
「腹が減っては戦は出来ぬ」と沢の広い岩盤の上で昼食を摂ってから
更に上方へ登って捜すこととなった。
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〈険しく大きな滝が懸る〉 |
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昼食後に道なき沢筋を倒木などを掻き分けて登って行くと、
目敏い女性の隊員が杉林の林床の中に咲くキレンゲショウマを一株だけ見付けた。
隊員のその歓びはいかばかりであったろうか・・・!!
宮尾登美子の「天涯の花」で憧れたキレンゲショウマがここにもある歓び・・・。
周りはキレンゲショウマの群生であるようだ。盛りの頃には、どんなに素晴らしいのだろうか・・・?
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〈杉林の林床に咲くキレンゲショウマ(ユキノシタ科)〉 |
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〈この黄色の花を一目見るための労苦は大きかったが・・・〉 |
〈出合えて感激・・・、将に天涯の花だ〉 |
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イワタバコ、ナツエビネ、キレンゲショウマという今回の山行の三大目的を果たして、いよいよ下山に。
来た険しい渓流を今度は下って行く。
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〈サワグルミの巨木が聳える〉 |
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〈滑り易い渓流歩きである、一歩一歩確実に下る〉 |
〈渓流の入口はもうそこだ!〉 |
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14:57 総所要時間5時間余を費やして、全員無事に出発点に帰着出来た。汗みどろであったが、充実感を感じる山行であった。
〔山行所感〕
数々の希少山野草に出合えた渓流歩きであったために、場所が特定出来るレポートを書くことが出来ないこととなってしまった。特定できれば、直ぐに盗掘に遭ってしまうという。これが日本の現実で、情けないことだ。だから、「希少種は不特定多数を対象とするサイトには出すな」という意見もある。だがこれは、言論を封殺する理屈に似ていると思う。美しく、人々に感動や喜びをもたらしてくれるものの存在を知らせることに封をしては、盗人の世を認めることになりはしないか。ただし、盗人の幇助はしたくないので場所が特定出来ない形でのレポートでという訳だ。