山上は錦秋の彩り 伯耆大山・弥山(1,709.4m)

鳥取県西伯郡大山町

2007年10月28日(日)   月光さん夫妻+チャコ&門久

 

 

 

〈錦秋の宝珠尾根から三鈷峰、背後のシルエットは甲ヶ山〉

 

 

写真家でもある月光さんを秋に大山登山に案内すると約束していた。

その前に月光夫人が登山靴を買うのに立ち会った。

こうなっては、夫人の登山靴デビューも兼ねて大山へ登ろうと提案した。

チャコも暫く山行から遠ざかっていたが、体調回復気味で今回復活することとなった。

今回のレポートは、登山(靴)デビューと登山復活を果たさんとする女性陣と

写真家を伴っての錦秋の大山山行レポートである。

ルールは、急ぐ必要はまったくなし、五分毎の休憩でもOK、

良い写真を撮ってね、登頂だけは必ずやり遂げようというもの。

さて、その結果は・・・・?

 

《山行記録・・・これは我々独自のペースでの記録です。大山登山の参考には不適です。》

下山キャンプ場駐車場8:36・・・・8:41夏山登山道入口・・・・10:21五合目10:26・・・・10:46六合目11:00・・・・12:28弥山頂上12:33・・・・12:37三角点頂上(1,709.4m)12:41・・・・12:45弥山頂上・・・・12:49頂上避難小屋13:20・・・・14:37六合目14:43・・・・14:58行者コース分岐15:00・・・・15:58大堰堤右岸・・・・16:22大神山神社奥宮16:30・・・・17:01大山寺橋・・・・17:11下山キャンプ場駐車場

〔総所要時間:8時間35分、昼食・休憩等:1時間23分、正味所要時間:7時間12分〕

 

 8:36 下山キャンプ場駐車場

  広島から一般道だけで道後山を越えて185キロメートル、4時間足らずのドライブで到着した。ここで大山の保養所に前泊していた月光さん夫妻と落ち合った。下山キャンプ場駐車場は午前8時15分頃には満車となった。

 

 8:41 大山夏山登山道入口

   夏山登山道入口から登山を開始した。大勢の登山者が次から次へと登って行っていた。登山口辺りの樹々は一部色付き始めたものもあったが概してまだ紅葉と呼ぶには早すぎる感じであった。それでも、登山道を登って行くと、徐々に樹々の色合いが増して行き、五合目辺りからはよい彩りとなっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ご存知、大山夏山登山道入口〉

〈登山口から暫し石段道が続く〉

 

 

 

 

 

 

〈行くほどに周囲の樹々が色付き始めていた〉

〈三合目あたり、登山道のブナの色付きは今ひとつ〉

 

 

 

 

 

〈五合目に祀られている山ノ神〉

〈いい色合いだ〉

 

 

10:46〜11:00 六合目  

六合目の避難小屋前の広場で大休憩を取った。色付いた峰々の眺められる絶好の展望台だ。気が付くと、同じように休憩を取る人たちで大変な混雑となっていた。ここから先は、九合目手前の頂上台地の入口まで小刻みに蛇行する急坂の登山道が続く。都会並みに混雑するその登山道を峰々や日本海、伯耆の平原などの大眺望を眺めながら頂上へ向って一歩一歩登って行った。  

 

 

 

〈六合目避難小屋前の賑わい〉

〈六合目から頂上稜線を見上げる〉

 

 

 

 

 

〈紅葉した三鈷山、甲ヶ山の山腹〉

 

 

 

 

 

〈大勢の人達が登り、下ってくる〉

〈別山越しに最高峰の剣ヶ峰を望む〉

 

 

 

 

 

〈眼下に弓ヶ浜、三保の関を望む〉

 

 

12:28〜13:20 弥山山頂

  弥山の頂上台地にはダイセンキャラボクが一面に広がっており、その中を縫うように木道がつけられている。その木道の行き着くところが弥山山頂である。山頂の手前には頂上避難小屋が建っている。頂点周辺には数多の登山者が喧騒の中思い思いに休んだり、食事を摂ったりしていた。この弥山頂上や三角点頂上からの眺望を楽しんだ後、避難小屋脇に移動して昼食を摂った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ダイセンキャラボクの繁る弥山山頂台地〉

〈山頂台地の木道を行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈山頂台地から江府町方面の眺望、広島県境の山地も望める〉

 

 

 

 

 

 

〈弥山山頂避難小屋と弥山山頂〉

〈弥山山頂はこんな混雑状況〉

 

 

 

 

 

〈大山最高峰の剣ヶ峰(1,725m)〉

 

 

 

 

 

〈昨年辿った槍尾根の先には烏ヶ山、蒜山などが眺望出来る〉

〈南壁直下の樹林帯、上部は既に紅葉、下部はまだ緑の森〉

 

 

 

 

 

〈全山紅葉の宝珠尾根と三鈷峰、その先には甲ヶ山の山塊が〉

 

 

  昼食後は、登って来た道を五合目まで下った。下山時には元谷に霧が湧き始めており、登攀時とは異なった奥行きが感じられる景色を目にすることが出来た。午後の陽光を浴びて紅葉も一際美しく感ぜられた。

 

 

 

〈霧の湧き立つ別山越しに紅葉した三鈷峰・甲ヶ山を望む〉

 

 

 

 

 

 

 

〈こちらも全山紅葉した夏山登山道の通る尾根〉

 

 

 

 

〈見下ろす元谷も見事に色付いている〉

 

 

 

 

 

 

〈全山紅葉した宝珠尾根と元谷を俯瞰する〉

 

 

14:58〜15:00 行者コース分岐

  五合目から行者コースを辿ることとして、夏山登山道を外れて元谷への急降下道を採った。この下山道の周辺が見事な紅葉で、同行者全員で感嘆しつつ下って行った。紅葉の森は当然のこと、またその森の樹々越しに見る大山北壁や三鈷峰なども素晴らしい。この日最高に気分が高揚した時間帯であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈五合目にある元谷に下る行者コース分岐〉

〈元谷への道の周辺は錦秋の真っ只中だ!〉

 

 

 

 

 

 

〈紅葉した元谷への下山路から大山北壁を望む〉

 

 

 

 

 

〈行者コースから見た錦に彩られた三鈷峰・ユートピア〉

 

 

15:58 元谷大堰堤

  錦に彩られた森の中を下って元谷まで下った。元谷近くになると樹々の彩りも薄れ、まだ色付き始めといった感じであった。午後も遅い時間の元谷は峰の頂上部を除いて山の影になっており、日当たりと日蔭のコントラストがかなりきつい状況であった。荒涼とした元谷の沢を横切って大堰堤の右岸の下手から始まる行者コース登山道に再度入った。森を抜けると大神山神社奥宮の境内に出た。あとは自然石の敷き詰められた参道を辿って行くと、大山寺の門前で大山寺の街通りに出て、旅館や土産物店の並ぶ街を抜けて下山キャンプ場駐車場へ向った。

 

 

 

〈元谷から三鈷峰・霧が巻き始めた大山北壁を仰ぎ見る〉

 

 

 

 

 

〈大神山神社奥宮の夕暮れ迫る頃、背後の山を夕陽が照らす〉

〈冬支度したお地蔵様が見守る大神山神社奥宮の参道〉

 

 

 

 

 

〈木漏れ陽が大山寺門前の石碑を照らす〉

 

 

17:11 下山キャンプ場駐車場

  8時間30分余の山歩きを無事終えて出発地の下山キャンプ場に帰った。朝の出発時には満杯で溢れるほどに停まっていた自動車の殆どはもういなくなって場内は閑散としていた。かくして我々の山歩きは長くなったものの成功裏に終った。

 

 

〔山行所感〕

  冒頭に書いた登山ルールを守りながら、我らが登山隊は弥山登頂という最終目標を見事に達成し、全員無事に行者谷ルートへ経て下山出来た。人間が刻む一歩一歩の小さな積み重ねが、こうして大きな山の踏破に結びつくことに改めて気付いた。そこに人間の偉大さがあるのだろう。天と山の神は、こうして努力する人間に錦秋の峰や森という、この上ないような素晴らしいプレゼントを与えて下さった。我々には忘れ難く楽しい山行として記憶に残ることとなろう。

しかし、紅葉の季節の大山への登山者の多さ、登山道や頂上部の喧騒には驚いた。もう登山という範疇を外れて、紅葉狩りの範疇に入れるべきであろう。静かな山行を好む人々は、この季節の大山夏山登山道は避けた方が賢明である。

一週間後には大山寺の街の周辺や大山周回自動車道辺りの樹々が紅葉し、より多い観光客や登山者がこの地域を訪れるであろう。今大山は一年のうちで最も賑やかな季節を迎えている。

 

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