宮島紅葉狩り&奥ノ院から先峠へ 弥山(315m)・502m峰

広島県廿日市市宮島町

2007年11月23日(金・勤労感謝の日)     門久単独

 

 

 

 

〈四宮コースの尾根から塔の岡と大野瀬戸を俯瞰する〉

 

 

勤労感謝の日が金曜日となって3連休となった。

天気は3日とも上々で、広島近在の紅葉の名所はちょうど見頃という。

ここは例年行っている宮島へ行かねば・・・・と思い立った。

沢山の観光客で混雑を極める一大観光地であるが、

紅葉狩りの後は静かなルートを選んでの山行を計画した。

《山行記録》

 宮島桟橋8:56・・・・9:01要害山9:10・・・・9:20塔の岡9:29・・・・9:36大願寺9:43・・・・9:48大聖院10:17・・・・10:25平松茶屋下・・・・10:31紅葉谷公園

 

紅葉谷公園11:02・・・・11:19宮島市街地眺望所(着替え)11:24・・・・12:06夕陽観音・・・・12:30弥山(315m)12:38・・・・12:47弥山本堂(昼食)13:21・・・・13:29水掛け地蔵・・・・13:30御山神社・奥ノ院方面分岐(鳥居)・・・・13:34御山神社13:36・・・・13:50多々良林道終点・・・・14:00奥ノ院14:09・・・・14:33三叉路(読めない壊れた標識)・・・・14:34 502m峰 14:36・・・・14:47(支尾根引き返しポイント)・・・・14:57三叉路・・・・15:15先峠15:17・・・・15:26多々良林道(岩船登山口)15:28・・・・15:59多々良・・・・16:40大元公園・・・・16:48大願寺・・・・16:53御笠浜・・・・17:03宮島桟橋

〔総所要時間:6時間01分、昼食・休憩等:1時間07分、正味所要時間:4時間54分〕

 

 

先ずは街歩き・紅葉狩り編です

 

8:56 宮島桟橋

  宮島口桟橋で先ず驚いた。連絡船を待つ乗客の列が桟橋前のロータリーまで延びていた。船はほぼ満杯の乗客を乗せて宮島へ。殆どの客は厳島神社や紅葉谷公園へ向うが、朝日の当たる宮島の町並みなどを見たいと思い桟橋向かい側の要害山へ登った。その後は町家通りを通り抜けて五重塔のある塔の岡へ、その後は厳島神社の裏手を通って大願寺へ、そして大聖寺へと足を運んだ。

 

 

 

〈朝、逆光の中の宮島〉

〈大勢の観光客で賑わう宮島桟橋〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈町家通りから五重塔を眺める〉

〈塔の岡への石段で〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈厳島神社の背後から鳥居を見る〉

 

 

〈大願寺の九本松と大銀杏〉

 

 

9:48〜10:17 大聖院

  大聖院本坊庭園は紅葉谷公園と共に宮島の紅葉狩りの名所である。例年ここを山行の後に訪ねようと思うのであるが時間切れになったり、陽光不足となったりすることが多かった。今年は山の端からちょうど太陽も出て、朝日が大聖院を照らすようになったので、山行の前に立ち寄ってみることにした。朝日を浴びて紅葉は素晴らしく、つい長居をしてしまった。

 

 

 

〈朝日の射す大聖院山門の先の石段〉

〈紅葉に彩られた大聖院本坊庭園と摩尼殿〉

 

 

 

 

 

〈紅葉した樹々に囲まれた大師堂〉

〈石仏と大師堂背後の紅葉の森〉

 

 

 

 

 

〈紅葉の真っ只中の大僧正裕信大和尚像〉

〈紅葉の樹々から覗く摩尼殿の屋根〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈紅葉の下、朝日を浴びる観音像〉

〈庭園内の遊歩道〉

 

 

 

 

 

〈遊歩道は紅葉のトンネルだ!〉

〈勅願堂(本堂)脇の一本の樹が一際紅い〉

 

 

10:31〜11:02 紅葉谷公園

  大j聖院からもみじ歩道を抜けて藤の棚公園から紅葉谷公園へ。さすがに紅葉谷公園は紅葉狩りの観光客が溢れていた。ここに比べれば大聖院は静かなものである。だが紅葉谷公園の今年の紅葉に異変が起きていた。葉が樹に着いたまま枯れているものが多く、園内全体が燃えるような紅や黄に染まるというところから程遠く、やや色褪せた感じが否めずかなりガッカリさせられた。特にもみじ茶屋の手前の遊歩道沿道はほぼ全滅状態であった。それでももみじ谷橋から奥へ行くと、何とか綺麗と思える樹々が見られた。

 

 

 

 

 

 

 

 

〈公園入り口のもみじ橋〉

〈紅葉谷川にその影を映す紅葉〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈藤棚公園の紅葉〉

 

 

〈公園入口近くの燃え上がるような紅葉〉

 

 

 

 

 

〈午前中早くから賑わうもみじ茶屋〉

〈もみじ茶屋から直ぐ上手の紅葉〉

 

 

 

 

 

〈もみじ谷橋〉

〈もみじ谷橋を渡ったすぐ先の紅葉〉

 

 

 

 

 

〈宮島ロープウエイ紅葉谷駅直下の広場の紅葉〉

〈この色合いは自然なればこそだ・・・〉

 

 

 

ここから登山編です

 

11:02 紅葉谷公園

  紅葉狩りをのんびりと楽しんだことから、もみじ茶屋を見下ろす四宮ルートの取り付きから登山を開始したのはもう午前11時を回っていた。喧騒の紅葉谷公園から尾根筋に入ると静寂そのもの。途中で厳島神社など宮島の街を見下ろしたり、宮島原始林を眺望したりしながら、静かな別天地のような山登りを楽しんだ。弥山までに会った登山者は2名と弥山山頂直下で行き交った1団体であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

〈四宮コースの尾根筋からの厳島神社俯瞰〉

 

 

 

 

 

〈羊歯や原始林に覆われた博奕尾の尾根〉

〈登山コースの後半は宮島らしく羊歯の中を行く道だ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈夕陽観音〉

 

 

〈弥山展望台の足元に飛び出る〉

 

 

12:30〜12:38 弥山(315m)

  弥山頂上に到達してみると座る場所もないような大混雑。これぞハイシーズンの宮島だ。駒ケ林はどうかと眺めてみると、いつも静かな岩盤の上に数多の人影でこちらも満員のようであった。空気の透明度が高く、頂上からの眺望は極めて良かったが、この雑踏に長居は無用と弥山本堂へと下った。

 

 

 

〈弥山山頂は座る場所とてもうないほどの混雑〉

〈駒ヶ林遠望、ここも大勢の人達で埋まっていた〉

 

 

 

 

 

〈獅子岩、能美・江田島方面の眺望〉

〈手前に駒ヶ林、焼山、遥か大峯山〜羅漢山の山群を望む〉

 

 

12:47〜13:21 弥山本堂

  大聖院弥山本堂前の広場も沢山の観光客、登山者で埋められていたが、本堂の裏手に回ってみると数組の人達が弁当を開いているだけであった。ここの朱色の紅葉の下でゆっくりと昼食を摂った。

 

 

 

〈大勢の登山者が行き交う大聖院弥山本堂前の広場〉

〈不消霊火堂前にも大勢の観光客が佇む〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈日当たりの良い部分は紅というより朱色だ!〉

 

〈紅と緑が絶妙な弥山本堂裏のモミジ〉

 

 

  昼食後は再び喧騒を離れて静かな山行を楽しもうと大聖院の奥ノ院を目指すことにした。一旦大元公園ルートを採って行くと、すぐに左に御山神社への分岐があり見事な紅葉が見られたが、ここは採らずに更に先の水掛け地蔵尊の直ぐ下の新しい鳥居が建った分岐を採って進んだ。御山神社までほぼ水平道であるが、ここにも見事な紅葉が見られた。また、ここから見る駒ケ林、焼山の眺めにも素晴らしいものがあった。

 

 

 

 

〈大元公園ルートから最初の御山神社分岐にあった立派なモミジ〉

〈逆光の下では紅が冴える〉

 

 

 

 

 

〈水掛け地蔵の下の御山神社分岐、立派な鳥居が再建された〉

〈御山神社への参道脇の傾斜面に立派なモミジが色付く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈絶妙な色合い、枝振りだ!〉

 

〈参道(登山道)を彩る紅葉〉

 

 

 

 

 

〈紅葉した急斜面の先に駒ヶ林、焼山の岩峰が見える!〉

 

 

13:34〜13:36 御山神社

  御山神社は厳島神社の奥ノ院で、「品」の形をした三つの社が並んでいる。奥山にあって立派な社殿だ。ここで参拝してから、昼なお暗い山道を下って行った。途中で仁王門方面からの広い道に合わさり約15分で多々良林道の終点に出た。そこから大聖院奥ノ院は直ぐの距離だ。

 

 

 

〈御山神社は厳島神社の奥ノ宮だ、三つの社が並ぶ〉

〈御山神社の下は広い岩盤であった〉

 

 

 

 

 

〈奥ノ院へ下る道は深い杉林の中を抜けて行く・・・・〉

〈道はやがて多々良林道に出る〉

 

 

14:00〜14:08 奥ノ院

  大聖院の奥ノ院は杉の疎林の中にある静謐なところであった。先客が2名おられたが、それぞれ早々に立ち去られた。暫し休息取りながら、この先のルートを考察した。もう大分時計も回って午後2時を過ぎていたが、何とか未踏の502m峰を踏んでから先峠を経由して多々良林道に出ても明るいうちに桟橋まで着けるだろうと考えた。

 

 

 

〈奥ノ院境内への入口に安置された石仏〉

〈小さなお堂が散在する境内〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈奥ノ院本堂前に咲く山茶花〉

 

〈モミジの先に奥ノ院本堂が祀られている〉

 

 

  502m峰は奥ノ院と先峠の間にあるピークで、宮島内の各所から見ると立派な山に見えるのだが、あまり情報のないところでもある。このピークへの道は奥ノ院の敷地の一番奥、日切り地蔵尊を祀るお堂の左奥から始まっている。鬱蒼と繁る林の中を上って行くと、やがて潅木を掻きながら進む踏み跡然とした道になる。所々大きな倒木もあり、それらを越えながら急な斜面を上って行く。やがて潅木帯から宮島らしい羊歯の中の道となる。奥ノ院から約25分で三叉路となるピークに出合う。そこに今では全く読み取れない壊れた指導標が地面に置かれていた。502m峰はこの辺りの筈だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈502m峰へは日切り地蔵尊を祀る小堂の左手から入る〉

 

〈登山道は潅木の枝を掻き分けて進む〉

 

 

 

 

 

〈やがて宮島らしい羊歯の中道となる〉

〈頂上直近で古い指導標が現れた〉

 

 

14:34〜14:36 502m峰

  502m峰は三叉路から左の支尾根に入って直ぐのところのようであった。何の標識もなく、ただ最も標高が高いだけである。杉の古木があり、直ぐ側には大きな四角の岩があった。このピークから先の支尾根上にまだ踏み跡が続いていたので暫し辿ってみると10分程で消えてしまったので三叉路まで引き返してきた。三叉路からは比較的良く整備された道で薮を漕ぐ心配もなく、ひとつピークを越えてから先峠へと下っていった。三叉路からは20分弱の所要時間であった。先峠から多々良林道までは旧知の所である。杉林の中の急坂を下って行けば10分程で林道に出る。

 

 

 

〈502m峰の頂上にあった巨大な四角岩〉

〈ピーク辺りには杉の古木の姿があった〉

 

 

 

 

 

〈502m峰から先峠へ向う杉林の中を行く道〉

〈先峠にある手製の指導標〉

 

 

15:26〜15:28 多々良林道(岩船岳登山口)

   時間があればここから前峠を経て前峠山へ登りたかったのだが、もうそんな時間はなかった。前峠から大元公園へのルートは今年何度も通っているので、今回はまだ通ったことのない多々良林道を歩いて下ってみることにした。狭いながらもよく手入れされた舗道であった。多々良まで30分間ほどかかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈先峠から下って多々良林道に出た、ここは岩船岳登山口でもある〉

 

 

〈ウリハダカエデで彩られた多々良林道〉

 

 

15:59 多々良

  多々良からは海岸線沿いの車道を歩く。岩船岳からの下山路で利用したことのあるルートだ。これが意外に長く感じられる。途中広島大学の植物園へ歩いて行く学生に会ったりして退屈を紛らわせた。宮島桟橋まで約1時間を要した。

 

 

 

〈多々良で海岸沿いの道に出て、宮島桟橋へ急ぐ〉

〈沿道のハゼノキが眩しい程に紅い〉         

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈宮島歴史民俗資料館まで帰ると厳島神社は近い〉

 

 

〈大願寺の大銀杏も色付いてきていた〉

 

 

 

 

 

〈夕焼けの空にシルエットとなった鳥居〉

〈商店街にはまだまだ多くの観光客の列が続いていた〉

 

 

17:03 宮島桟橋

  宮島桟橋から連絡船に乗る頃には、陽も西に傾き、東の空からは満月に近い月が出ていた。長かった宮島での一日を無事に終えることができた。

 

 

 

〈シルエットとなった宮島の山影を眺めながら連絡船で帰路に・・・〉

 

 

 

 

 

〈月に照らされた瀬戸を連絡船が行く〉

 

 

〔山行所感〕

  晩秋の一日、宮島で紅葉と山歩きを楽しむのも恒例となってきた。今年はチャコが行けなかったのは残念であった。宮島の紅葉も年によって様々な様相を呈している。今年は残念ながら不出来の部類に入るであろう。それだけにまた来年への期待に繋がって行く。山歩きでは、眺望するには存在感のある502m峰へ足を伸ばしてみたが、一度踏んでおけば良い所という感じであった。これに懲りず、また来年も宮島を楽しむ色々な機会も作りたい。

 

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